発達の最近接領域(Zone of Proximal Development(ZPD))はロシア出身の心理学者Vygotsky,L.S.によって提唱されました。Vygotskyは社会的構成主義の学者であり、認知発達を他者との相互作用の中で生じ、その中で構成される過程であると主張しました。子どもの発達を社会や文化,歴史に影響する過程を【発達の最近接領域】で説明しました。
子どもが一人でできることを【現時点の発達水準】と呼ばれ、子どもがまだ一人でできないこと【潜在的な発達可能水準】との間に、他者の支援があったり、他者との協働の中でならその子どもができることを【発達の最近接領域】と呼ばれます。大人が子どもの【発達の最近接領域】に働きかけ、子どもの【潜在的な発達可能水準】であったものが【現時点の発達水準】へと変わり、それに伴って新たな【潜在的な発達可能水準】が生まれると考えられます。つまり、教育とはいかに子どもの発達の最近接領域に働きかける事です。Bruner,J.Sは発達の最近接領域において大人が行う支援を足場かけ(scaffolding)と呼び、具体的な支援方法を提案しました。また、別の記事で紹介します。
次回、お楽しみください。
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